目次①猫の健康診断、していますか?昔と今では、ネコちゃんの平均寿命がどれくらい違うのか皆さんご存知でしょうか。1980年ごろのネコちゃんの平均寿命は、なんとわずか3歳だったというデータがあります(※1)。地域差もあるとは思いますが、今では室内で飼うのが当たり前になっており、外には一切出さないというご家庭も多くなっています。ご家族の動物愛護や健康に対する意識の向上と、よりネコちゃんと人の生活空間が近くなったことで、寿命は14.7歳まで延びています(※2)。この40年あまりでじつに10歳以上も長生きになっているのです。一方で、年齢を重ねるごとに病気のリスクも高まります。多くの病気は早期発見が重要ですが、病院嫌いなネコちゃんを診察に連れていくことのストレスに悩む飼い主さんは多いのではないでしょうか?この記事では、ネコちゃんの健康診断がなぜ必要かを解説するとともに、病院嫌いな猫のために「ストレスフリーで健康診断を受けるコツ」をご紹介します。また、「通院が難しい場合の解決策」についても触れていますので、ぜひ参考にしてください。②猫が病院嫌いな理由と対策方法猫はなぜそこまで病院を嫌がるの?ネコちゃんが病院嫌いになる理由は、主に以下のようなものが挙げられます。1. キャリーケースが嫌い「キャリー=嫌なこと」とインプットされていて、ケースの中に入った瞬間から大パニック!キャリーを見ただけで隠れてしまう子もいます。普段の生活でキャリーを目にすることが少ないと、「非日常」を感じ取りやすくなるため、抵抗感が強まるのです。2. 環境の変化に敏感ネコちゃんは「環境」をしっかり把握する習性があるため、いつもと違う場所──見知らぬ匂いや音、不特定多数の犬や猫がいる病院は緊張度MAXの場所。また、通院のための移動中も恐怖の連続で、強いストレスを抱えてしまうことが多いです。3. 診察に対しての抵抗感ネコちゃんは「触られることが嫌い」であることが多いです。特に家族以外の人から扱われる診察台の上は、非常に不快と感じる場所になりがちです。診察台の上で固る=強いストレス状態であることが多いです。これらの要因は、ネコちゃんにとってだけでなく飼い主さん自身にも負担を感じさせるものです。その結果、健康診断を先延ばしにしてしまうことも少なくありません。ストレスを減らす3つの対策それでも、ネコちゃんに健康診断を受けさせることを諦める必要はありません!以下にストレスを軽減するための方法を3つご紹介します。1. キャリー慣れを促すトレーニングキャリーケース嫌いなネコちゃんには、以下のようなステップで日常的にキャリーに馴染ませるのがおすすめです。キャリーを部屋の中に置いておくキャリーをリビングやネコちゃんがよくいる場所に置き、日常空間の一部として慣れさせましょう。キャリーを快適な場所にする中にお気に入りのブランケットやおやつを入れて、ネコちゃんが自発的に中に入る環境を作ります。短時間の移動トレーニング最初は家の中でキャリーに入れたまま移動してみたり、次に少し車に乗せるなどして、少しずつ移動に馴らしていきましょう。2. 不安を軽減する「事前薬剤(Pre-Visit Pharmaceuticals)」「Pre-Visit Pharmaceuticals」とは、「前に(Pre)」「行く(Visit)」「Pharmaceuticals(薬剤)」つまり通院や診察の際にネコちゃんの不安を軽減するために事前に投与する鎮静効果のあるお薬です。このお薬の利点としては移動中や診察台で暴れるのを防ぐ血圧上昇やストレスの影響を抑え、正確な検査結果を得られやすくする飼い主さんの負担も軽減もちろん体質によって薬の効き方は異なるため、かかりつけの獣医師と相談して導入するのが安心です。3. 往診サービスで自宅で診察!もしそれでもキャリーが苦手、あるいは通院自体が難しい場合には「往診サービス」の利用を検討してみましょう。往診のメリットは以下の通りです家でリラックスしながら診察:住み慣れた環境で診断を受けることができるため、移動ストレスがありません。飼い主さんの負担も軽減:移動やキャリーのストレスがなくなるので、飼い主さん自身も気楽に検診を続けられます。生活環境に基づく診断:実際の生活環境を見ながら、ネコちゃんの健康や生活習慣について具体的なアドバイスが受けられます。往診の様子を動画で紹介しています。%3Ciframe%20width%3D%22560%22%20height%3D%22315%22%20src%3D%22https%3A%2F%2Fwww.youtube.com%2Fembed%2FL4yNZ9L5iSM%3Fsi%3DQQFXBqh6I7BtEinp%22%20title%3D%22YouTube%20video%20player%22%20frameborder%3D%220%22%20allow%3D%22accelerometer%3B%20autoplay%3B%20clipboard-write%3B%20encrypted-media%3B%20gyroscope%3B%20picture-in-picture%3B%20web-share%22%20referrerpolicy%3D%22strict-origin-when-cross-origin%22%20allowfullscreen%3E%3C%2Fiframe%3E③健康診断の「費用」と「頻度」健康診断を検討する際、多くの飼い主さんが気になるのは「費用」と「どのくらいの頻度で診察を受けるべきか」という点かと思います。平均的な費用感と頻度について、分かりやすくご説明します。ただし、料金については動物病院よって異なることがあるため、事前の確認をおすすめします。費用の目安受ける検査内容によって異なります。以下は一般的な動物病院での費用の目安です。基本的な健康診断内容:身体検査(視診・触診・聴診など)、血液検査費用:10,000円~15,000円程度(病院によってはお得なパッケージプランもあり)追加検査付きの健康診断内容:レントゲン検査、エコー検査、尿/便検査、甲状腺ホルモン検査などのオプションを追加費用:20,000円~30,000円→ 高齢の場合は追加検査を勧められることも多いです。プレミアムドック(人間ドックのようなもの)内容:複数の追加検査を含む完全チェック(例:レントゲン+エコー+血液検査+尿検査+甲状腺検査など)費用:30,000円以上の場合もあります。頻度:年齢ごとの目安年齢によって健康診断を受ける頻度を見直すことが大切です。体調や病歴に応じて柔軟に対応しましょう。1~7歳(若い成猫)頻度:年1回理由:この年齢では健康状態が良いことが多いですが、基準値を把握しておくためにも、1年に1回は健診を受けておくと安心です。7歳以上(高齢猫、シニア期)頻度:6ヶ月に1回理由:ネコちゃんの老化は急速に進むため、半年ごとに定期健診を受けることで病気の早期発見が可能になります。特に腎臓や甲状腺の病気が多い年齢なので、血液検査やエコー検査を含む診断がおすすめです。検査プランの選び方健康診断にはさまざまなプランが用意されている場合があります。以下を参考にプランを選んでみてください。若くて健康な成猫の場合→ 「基本的な健康診断(身体検査、血液検査)」をオススメします。年に1回のチェックで基準値を知り、何か異常があれば追加項目を検討するのが良いでしょう。高齢猫や持病がある場合→ 基本の健診に、腹部エコーや甲状腺検査などのオプションを追加。特に腎機能のチェックが大切です!費用を抑える方法健康診断のパッケージプランを利用する病院によっては基本検査+オプション検査をまとめて割安価格で提供している場合があります。キャンペーンの時期を狙う地域によっては春や秋に「健康診断特別価格」のキャンペーンを実施しており、この時期の受診で料金を抑えることができます。④まとめ:愛猫にも定期的な診断を!『犬は人につき、猫は家につく』という言葉がありますが、多くのネコちゃんは環境の変化に敏感です。いつもと違う病院という環境や、ご家族からお薬を飲まされるという状況の変化を許容せず、どう頑張っても病院には連れていけない。あるいは、ご家族がご高齢で、そもそも病院に行くことが難しいケースもあるでしょう。そのようなご家族にはぜひ往診サービスを利用していただきたいです。私たち、「ノートル動物病院」は、都内を中心に往診サービスを展開しており、健康診断をご自宅で受けていただくことができます。住み慣れたいつもの環境で、ご家族に見守られながらであれば、ネコちゃんに過度なストレスもかかりません。またご家族が病院へ移動する必要もありませんので、すきま時間を利用して健康診断を受けることができます。病院へ連れていくことに不安があり、ご自宅での健康診断にご興味があるご家族は、ぜひ検討してみてください。ご家族にとって愛猫の健康診断がより手軽なものとなることを願っています。病院嫌いだからといって健康診断を諦めてしまうのは、ネコちゃんの健康を守る上で避けたいところです。キャリー慣れ、お薬活用、自宅診察の選択肢を上手く活用すれば、ネコちゃんのストレスを抑えながら健診を続けることができます。大切な家族であるネコちゃんと長く幸せに暮らすためにも、まずは小さな一歩から試してみませんか?ノートル動物病院では、飼い主さまのお悩みに寄り添い、最適な診療方法を一緒に考えています。ぜひお気軽にご相談ください!参考文献※1: 須田沖夫:家庭動物(犬猫)の高齢化対策. 日獣会誌; 2011(64):22-26※2:アニコム家庭どうぶつ白書:https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202312.pdf